神奈川県の郷土玩具のひとつに虎踊り土鈴があります。
横須賀市浦賀の為朝神社(鎮西八郎為朝神社)で毎年6月の第2
土曜日に行われる虎踊りをもとにして作られた土鈴です。
先週は逸見の祭礼、今回は浦賀と横須賀三昧ですが、
地元の祭礼ゆえ、ぜひこれは見ておこうと思いまして、浦賀へ行ってきました。
今日は梅雨空で、雨が降ったりやんだり、夕方もまた一雨あって、そもそも祭礼をやるのかどうか保存会や市役所に電話をしてみましたが、やはり土曜日ゆえ誰も出ません。電車で行くにしても京浜急行の浦賀駅からバスで5分くらい乗って紺屋町というバス停で降りて10分くらい歩くので少し不便なところにあります。これならと、車で行くことにしました。
逸見はさすがに詳しいけど、浦賀はめったに行かないので地理に不安でしたが
浦賀出身の友人に聞いてみると、「車止めるところはあの辺だったら
首切り場の少し手前くらいかな。虎踊り、あ〜知ってる。為朝神社?
西叶神社のことかな。」といろいろ教えてくれました。でもあとで地図を見てみると西叶神社と為朝神社は別の神社でした。(まったくいいかげんな奴(笑))
さっそく首切り場(灯明堂跡)へ車を止める。
虎踊り
2003.6.14
(神奈川県横須賀市東浦賀町 為朝(ためとも)神社)
灯明堂跡心霊体験記(?)付き
2匹の虎が舞う。
虎踊り土鈴
虎踊りは午後7時半から行うとのことなので、5時半頃、逗子の自宅を出て6時過ぎに着きました。さっそく為朝神社を覗いてみると、夜店が5〜6件でてるだけのこじんまりしたお祭りのようです。
「これじゃ、同じ横須賀でも先週の逸見のお祭りの方がずっと大きいや〜。」
なんだか少しがっかり。あとで人に聞いたところ、浦賀の祭礼はこの虎踊りの他に9月に祭礼がありこれがかなり大規模(横須賀一か二位)とのことでした。
小さな神社に舞台ができておりさっそく町民カラオケ大会が行われていました。「え〜、虎踊りなんかほんとにやるのかよ〜。」と思いましたが、近くの人に聞いてみると8時から行うとのことでした。
まだ、2時間弱あるよ〜、どうしよう。いったんは車に戻りどうせここまで来たんだから灯明堂跡でも見てみることにしました。
江戸時代の灯台の跡地(今は復元されています)ですが、すぐ隣は江戸時代の処刑場の跡地です。
↓灯明堂(復元後)
東京湾を背に立つ灯明堂
海上安全の慰霊碑(?)の向こう側には地蔵菩薩(阿弥陀如来か?)もあり、ここが江戸時代の処刑場だったことを物語っている。
平成元年の頃だからいまから15年ほど前にここに来たときは灯明堂もまだ復元されていなく、また、首切り場の近くに住友重機川間工場の廃墟もあり,
いっそう不気味さをましていましたが、工場跡地は大駐車場となって様変わりしていました。
今日のような週末夕暮れの海岸なら必ず1組や2組のいちゃつきカップルを見かけますが、ここはさすがにカップルにとって居心地が悪いせいかまったく見かけません。(というより私ひとりでした。)
江戸時代に浦賀奉行所から引っ立てられた罪人がこの世の未練を残したままこの地で処刑された無念の思いがひしひしと伝わってくるようです。
暗くならないうちに立ち去ることにしました。
再び為朝神社へ
7時に為朝神社へ戻ってみると町民カラオケ大会の真っ最中でした。
ほとんど地元の方たちだけで、元横須賀市民とはいえよそ者の私はずうずうしくも観客席のまん前にすわらせていただきました。
でも、まったく知らない人達のカラオケや日本舞踊を見るのも妙な気分でしが、皆さんすごく上手で、さきほどの灯明堂跡での鬱の気分がだんだん晴れていくようで楽しかったです。
町民カラオケ大会のもよう 社務所を覗いて見ると
虎のぬいぐるみを発見!
虎踊りはじまり、はじまり
1時間ほど町民カラオケ大会を楽しんで8時から待ちに待った「虎踊り」が始まりました。でも、先ほどから雨がぽつりぽつり。
江戸時代の享保5年(1720年)に、外国奉行所が下田から浦賀に移されたとき、下田から伝えられたという踊りです。
最初に唐子踊りという中国風の衣装をつけた子供たちがお囃子にあわせて踊り、その後、ぬいぐるみの大きな虎が威嚇するように登場。最後に和藤内が登場し御札をかざして虎を倒すというものです。
唐子踊り
明(昔の中国)の民族衣装とおもわれるが
見た感じはロシアの(民族衣装の)ような感じです。
お囃子はどこの言葉かわかりません。伝承の過程で意味不明な言葉に
なっていったのでしょうか?
少し書きとってみました。 (やはり著作権に触れるかなぁ〜(汗))
...ペッペケペーピンカントン、オンチカロクシュ、キューシンペコ...
そして、虎2匹が登場。
虎の登場で場内は怖くて泣き出す子もいました。虎も所狭しと踊って舞台の下まで蛮行の限りをつくしています。(笑)
和藤内登場!
叶明神のお札を持った和藤内が虎を退治しました。
この頃には雨も土砂降りでした。写真にも心霊オーブのようなものが写っていますが、これは雨の雫です。
観客席も野外なら、舞台も野外で雨がもろにうちつけています。
この郷土芸能もやはり年々やる人が少なくなってきているとのことでしたが、
和藤内を演じてくれた中学生の男の子、唐踊りを演じてくれた小学生の女の子達とおじさま1人、そして虎2匹、関係者の方々。
雨の中をびしょ濡れになりながらも熱演いただき、すばらしいもの見せていただきました。
どうもありがとうございました。これからもずっとずっと残していってください。